地歴公民は何を選択すべきか①
地歴公民は大学によって位置づけが大きく異なるため、選択を誤ると受けられる大学が制限されてしまいます。
高校2年で選択すると思いますが、事前に調べてから取り組みましょう。
なお選択ミスしても論述問題でなければ独学できますので、文転する人や浪人生の参考にもなると思います。
(1)共通テスト1科目のみ
理系のほぼすべての大学、学部において地歴公民は共通テストの1科目のみですので、深く考える必要はありません。
公民が「倫理・政経」のみしか選択できない場合が多いことに注意すれば問題ありません。
では世界史、日本史、地理、倫理・政経のどれを選択すべきなのでしょうか。
好きな科目があり、熱心に取り組めるのであればその科目を選択するのが高得点につながるでしょう。
好きなスポーツなら選手名を難なく覚えられるのと一緒です。
ただどれもそれほど興味が無いのであれば地理が無難だと思います。
地理は教科書の内容を覚える必要もありますが、ニュースなどの一般常識で答えられる問題も存在します。
むしろ一般常識がないといくら教科書を完璧にしても満点は取れません。
共通テストは70点台でもいいと考えている場合は地理を選択し、定期テストでしっかり勉強すれば共通テスト対策は1月に入ってからでも十分70点以上は取れるでしょう。
地理の次に点が取りやすいのは倫理・政経です。
倫理は暗記ですが、政経はニュースをチェックしていれば答えられる問題もあります。
そしてそれらが半々でバランスがいいので、両方ともダメというケースはあまり考えられません。
どちらかは点が伸びるはずですので、高得点を求めないのであれば手堅い選択です。
多少の暗記なら苦にならないというのであれば倫理・政経も選択肢に入ってくるでしょう。
世界史、日本史は文系で二次試験や私大入試で使うくらいにやりこまないと高得点は厳しいです。
ただ地理や倫理・政経のように時事ネタという不確定要素がなく、覚えているかどうかが全てのためしっかり取り組めば90点台が狙えます。
共通テストでしか使わなくても配点割合が高い場合は世界史、日本史を選択してもいいかもしれません。
ただし最低1年、できれば2年間の学習が必要になります。
試験前1か月で猛勉強しても70点くらいにしかならないでしょう。
(2)共通テスト2科目のみ
国公立大文系の多くは共通テストで地歴2科目、二次試験では地歴は無しというところが多いでしょう。
配点が高くなく、勉強量も抑えたいというのであれば前述のように地理と倫理・政経というのが合理的です。
あまり勉強しなくても平均的な点数は取れます。
ただ、この2科目は90点台を狙うのが難しいため、共通テストの配点が高い場合は考え物です。
さらに私大文系も併願するとなると世界史、日本史しか選択できないことも多いため、世界史、日本史のどちらか1科目を入れる必要が出てきます。
その場合は分野が重複する世界史と倫理・政経という選択が効率的でしょう。
日本史は他の3科目とは完全に独立しているため、0から勉強しなければならず、よほど好きでない限り勉強時間の面からおすすめできません。
おすすめ参考書
倫理・政経、地理の参考書を紹介します。
「大学入学共通テスト 倫理、政治・経済の点数が面白いほどとれる本」「大学入学共通テスト 地理Bの点数が面白いほどとれる本」です。
イラスト付きの会話形式で書かれているため非常に読みやすく、1冊読むのに1日かかりません。共通テストという広く浅いマークシートに適した参考書です。極端な話ですが、共通テストの1週間前から1日1周を4周以上すれば70点は堅いでしょう。
地歴公民は軽めでいいという人におすすめですが、二次試験や私大入試でも使用する人でも最初の1冊として有効です。