もしも高校生に戻れるなら

アラサー社会人が高校生活と社会人生活を振り返りながら、もし現代の高校生として生きるならという視点で記事を書いています。

地歴公民は何を選択すべきか②

(3)共通テスト2科目、二次試験・私大入試1科目

この場合、私大入試では世界史か日本史のみの場合も多いので、必ずそのうちの1つが入るようにしなければなりません。

その場合は世界史がおすすめです。

 

日本史は日本の歴史だけを扱いますので狭く深くになりますが、世界史は範囲が広いため広く浅くになります。

二次試験だと論述式問題も出題されますが、世界史だと範囲が広いために事実を並べていくような書き方になるのに対して、日本史だとある出来事を掘り下げるような書き方になります。

そのため日本史は教科書をなぞるだけでは二次試験対策としては不十分です。

日本史オタクでもない限り、資料集まで読み込んで深堀するような勉強はしないでしょうから、普通の受験生は世界史の方が高得点を期待できます。

さらに大学における政治、経済、歴史等の文系学問において高校の世界史の理解があるのとないのとでは大学の授業の理解度も異なりますし、文系で高度な職に就こうとすると仕事で関わる人や方面に対する世界史のバックグランド持ち合わせていないと世間話がかみ合わず、仕事がスムーズに進まないこともあり得ます。

よって文系なら入試以降のためにも世界史を選択しておいた方がいいでしょう。

 

2科目目ですが、理系から文転してきた人など時間が無いのであれば地理か倫理・政経を選択するのが無難です。

理由は以前述べたとおりです。

しかし高2の科目選択の時点であれば日本史を選択したほうがいいでしょう。

高2の時点では世界史と日本史のどちらを二次試験や私大入試で使うか決めていない人がほとんどでしょうから、世界史の暗記の方が苦痛という場合の保険的意味合いで日本史を選択したほうが安全です。

さらにインテリと呼ばれるような人たちは日本史の知識も持ち合わせています。

文系として生きていくなら世界史、日本史の組み合わせが無難です。

これは理系の人が物理と化学を選択するのと一緒です。

(4)共通テスト2科目、二次試験2科目

この組み合わせはおそらく東大文系だけです。

二次試験は世界史、日本史、地理から2科目なので必ず世界史か日本史が含まれることになり、私大を併願する場合も問題ありません。

ただ日本史が鍵を握ります。

 

東大の日本史は暗記力を試すというよりは知識と問題文を関連づけながら解答させます。

問題で提示される資料にほとんど答えに関わるようなことが書いてありますが、それを教科書の内容とリンクさせて答えるのです。

そのため細かな知識がなくても、ざっとその時代のことがわかっていれば答えることができます。

ただ受験生の多くが同じような答えにたどり着くため、60点満点中35点前後に収れんします。

地歴で差をつけたい受験生には物足りないですが、地歴の勉強時間を少しでも減らしたいという受験生には日本史はうってつけです。

 

大日本史は知識量は少なくて済みますが裏を返せば私大入試には使えないということにもなります。

もともと日本史が好きならいいですが、そうでないのであれば日本史を選択したらもう1科目は私大入試を考えて必然的に世界史ということになります。

 

東大の日本史は暗記が少ないため点数が伸びにくく、地歴勝負の受験生は世界史と地理の組み合わせを考えることになるでしょう。

ただ世界史が歴史であるのに対して地理は経済との結びつきが強く、違った頭の使い方を求められます。

そして東大入学後の勉強では日本史の知識をある程度持ち合わせていること前提で授業が進められるようです。

そのため東大文系を受験するのであれば世界史と日本史の組み合わせがベターだと考えられます。