もしも高校生に戻れるなら

アラサー社会人が高校生活と社会人生活を振り返りながら、もし現代の高校生として生きるならという視点で記事を書いています。

早慶W合格したらどちらに進学すべきか

早慶入試についてはどちらかのファンであったり、どちらかにしかない学部への進学を考えているわけでもない限り併願するのが普通だと思います。

志望学部にW合格を果たした場合はどちらに進学すべきでしょうか。

慶應義塾大学の良い点、悪い点

良い点

何といっても就職に強いことです。

慶應は同窓会である三田会の組織がしっかりしています。

国公立大学を中心に同窓会への加入は任意ですが、慶應の場合は強制です。

特に年会費が徴収されるわけではありませんが、卒業するともれなく三田会員になる仕組みです。

三田会があるから母校愛が強いのか、母校愛が強いから三田会があるのかはわかりませんが、少なくとも過半数の卒業生は母校に愛着を持っています。

 

そのため就職活動の際も全体の会社説明会とは別に、連絡さえすればOB訪問というプライベートな形で会ってもらえ、相談に乗ってもらえます。

この連絡先も大学の就職相談室で教えてもらえますので、東大に合格する学力はないけれど有名企業に就職したい人にはおいしい環境が揃っています。

 

学生全体の就職への意識が高いため、高校まで仕事について意識したことが無いような人でも意識できる雰囲気があります。

大学に入って起業するという話をネット界隈で聞きますが、ビジネス系のサークルもあるため、そこに所属すれば様々な情報が手に入ります。

 

またマスコミ志望も多いです。

そのため身なりに気を遣う人が多いのは事実です。

容姿がイマイチでも周囲の真似をしていれば自然とおしゃれになれるでしょう。

 

慶應に入って殻にこもらず交友関係を広めていけば、基本的に就職できないということはないでしょう。

悪い点

ビジネス志向の裏返しになりますが、アカデミックな雰囲気は極めて乏しいです。

学生の多くは学生生活を楽しみ、有名企業に入社することを目的としているため、まじめに勉強する姿勢の人は多くありません。

サークルの先輩などに過去問をもらってテスト対策をして、ギリギリの成績で卒業する人も多いです。

たまにまじめに勉強する人がいても公認会計士の勉強だったりします。

司法試験ではなく公認会計士というところも手っ取り早く手に職を付けるということの表れでしょう。

 

学生の多くがそんな感じなのは内部生や私大専願、推薦入試の学生が多く、国公立不合格者が少ないからと考えられます。

大学院に進学し、大学教員になるのは基本的に国公立大学に不合格で慶應に入学した人です。

そして教授は基本的に公募せず、准教授を昇任させる形をとっているため、教員自体のレベルも国公立には及びません。

考え方を変えれば東大や京大よりも楽に教員になれるということになりますが…。

 

母校愛の強さの裏返しで考えると同調圧力が強い点が挙げられます。

1学年6000人のうち内部生が1600人ほどになり、多くが文系に流れてきますので、文系のメジャーな学部である法経商は内部生だらけです。

そこに私大専願や推薦入学という慶應が第1志望の学生が加わりますので、慶應に対して一歩距離を取って、よその大学はどんな感じだろうかと考えるタイプには居心地が悪いでしょう。

 

さらにキャンパスの立地的に家賃が高くなりがちで、東京の遊び場へのアクセスも微妙です。

文系の1,2年と、理工学部の全学年は横浜市の日吉、文系の高学年は東京の三田になりますが、どちらも家賃は安くありません。

さらに渋谷や新宿といった大学生が行きたがる場所には少し距離があったり、複数の鉄道会社を利用したりで利便性も微妙です。

早稲田大学の良い点、悪い点

良い点

何といっても多様性と言えるでしょう。

慶應のようにビジネス志向の強い学生も多くはありませんがある程度はいます。

そして様々な分野についてニッチな研究をしたり、物好きな人が教員だけでなく学生にも多いため、東大や京大でがっつり勉強をしたかった人にも居場所がありますし、大学院で東大を狙う人も少なくありません。

もちろん遊び呆けて留年したり退学したりする人もいます。

勉強する人にもしない人にも疎外感を感じない環境と言えるでしょう。

荒れた人がいなくなった超巨大な公立中学校と考えればいいのではないでしょうか。

 

立地もなかなかです。

高田馬場近くにキャンパスを構えていますが、鉄道だと池袋、新宿、渋谷、中野という若者の街に簡単にアクセスできます。

さらに早稲田周辺は山手線内の中では家賃が低めで、西武新宿線でもう少し西に行くと新宿区内でありながら23区外並みの家賃の場所もあります。

静けさは無さそうですが、金銭的に余裕のない学生にとってはありがたい場所と言えるでしょう。

悪い点

世間が思うほど就職に強くない点です。

慶應では流れに身を任せていれば就職できますが、早稲田には様々な人間がいるため、就職への意識が高いグループと交友関係を広げるか、自分で情報収集しないと就職に失敗する可能性が高くなります。

一方で慶應よりも勉強に対する意識が高い人も多いので、国や大都市を避ければ地頭を生かして公務員試験に合格することは難しくありません。

まとめ

大学生活の軸を有名企業に入ることやみんなで楽しむことに置くのであれば慶應、自分のペースで就職や勉学について考えたいということであれば早稲田、さらには狭いところに住みたくないという人や山手線の西側で遊びたいという人も早稲田に進学するのがいいでしょう。