漢文は句法と漢字で終わり
国語の3分野(現代文、古文、漢文)の中で最も点数を獲りやすいと言われているのが漢文です。
旧センター試験・共通テストでは漢文は満点を狙うのが定石で、時間配分も均等割りした20分ではなく15分以内で解答し、浮いた時間を現代文に回すことが求められます。
書き下し文にしてしまえば古文より読みやすいため、漢文について勉強を詰めるという人は少ないかもしれません。
そのため句法については高校で配布される参考書で勉強し、それで終わりという人も多いと思います。
しかしそれでは単語の学習が不足します。
そして漢文には単語帳がありません。
漢文の単語は漢字の意味を類推することで考えます。
簡単な例を挙げます。
「白」という字が漢文の中で白色という意味で登場することはほぼありません。
「白」が入った熟語を考えると例えば「告白」という言葉が思い浮かびますが、これは「告げる」と「もうす」という同じ意味で使われています。
そのため「白」に読み仮名が振っていなくても「もうす」と読めれば意味が理解できます。
そして文脈的にも「もうす」と読むとしっくりくるでしょう。
このように句法の読み方と意味に加えて単語ををマスターできれば、漢文の勉強は終わりです。
句法を1年生のうちに1週間程度時間を取って一気に暗記し、漢字の意味は普段の授業で蓄積しつつ、高3の2学期に鍵となる漢字をまとめて覚えれば受験対策としては十分でしょう。
おすすめ参考書
参考書は「漢文早覚え速答法」「漢文ヤマのヤマ」を挙げておきます。
この2冊が受験参考書のベストセラーであり、このうちの1冊あれば十分です。
句法とその読み方が網羅されていて、それにプラスして入試のカギとなる必須漢字が掲載されています。
共通テストでは句法と漢字の読み方も問われますので、どちらもマスターしておきましょう。