利他的動機で医師や弁護士になる人は少ない
弱者や病気の人を助けたいから弁護士や医者になるという人も中にはいますが、大半は給与が良くて仕事を失うことが無く、学力が高かったからその仕事を選択したに過ぎません。
高校生や大学生は仕事にやりがいを求めます。
働いたことがなく、平日日中の大半の時間を捧げるわけですからやりがいのあることをやりたい気持ちはわかります。
しかしどんな仕事でも大半はやりがいなんてありません。
社会の中で需要があり、生活費を稼ぐことができるから仕事として成立しているに過ぎません。
若い人であれば親から自立するために、年齢を重ねた人は家族を養うために働いているのです。
やりがいのある仕事としては役者や芸人、スポーツ選手などが挙げられます。
サラリーマンでもやりがいのある仕事は無くはないですがとても少なく、それに巡り逢う確率は高くありません。
弁護士や医師は資格業としては最上級で、サラリーマンよりも高い給与を期待できる職業です。
しかしどのような人を相手にサービスを提供しているでしょうか。
普通の人は弁護士と関わることはありません。
日常生活に問題が無ければ弁護士を使う必要が無いからです。
つまり弁護士が相手にするのはトラブルを抱えた人です。
離婚や損害賠償、刑法犯などマイナスなことに関与した人を相手にしなければいけません。
企業の法務でも合併などポジティブな仕事がある一方でクレーマーとの法的やり取りをすることもあり、生き生きした仕事だけではやっていけません。
弁護士になって問題のない人だけを相手に仕事をするのは不可能と言っていいでしょう。
医師も同じです。
医師が相手にするのは病気やけがの人です。
美容整形のように健康な人により良い生活を提供する医師もいますが、ほとんど医師は病人の相手をしています。
大きな病院だと入院病棟がありますが、入院患者はパジャマを着て生活しています。
スーツを着ている人とは真逆にいる人を相手にする仕事を何十年も続けなければいけないのです。
そのため決して明るい環境とは言えないでしょう。
高い給与と引き換えにどんよりした雰囲気の中で仕事をしなければいけないのです。
弁護士と医師という給与の高い仕事について考えてきましたが、いかがだったでしょうか。
この仕事に限らず、仕事の対価としてお金をもらうには需要が必要となります。
そして高い賃金の得られる仕事はほとんどの場合、ポジティブな環境とは正反対の性質を帯びています。
自分が年を取るまでそれを続けていけるかをよく考えて職業選択することをおすすめします。