もしも高校生に戻れるなら

アラサー社会人が高校生活と社会人生活を振り返りながら、もし現代の高校生として生きるならという視点で記事を書いています。

周りに合わせるな、周りが自分に合わせることを求めるな

日本は同調圧力が強い社会であるため、ある程度周りに合わせて生活することを求められます。

多民族国家というわけでもなく、ほぼ全国民が似たような価値観と文化的背景を持つため、これはある程度やむを得ない部分があります。

しかし自分の人生にまで同調圧力を持ち込んでしまうと、後で後悔が出てくるかもしれません。

 

まず子供のころに求められる同調圧力としてはクラスの雰囲気になじむことが挙げられます。

クラスを円滑に運営するために教師は子供に和を乱すようなことはしてほしくありませんし、周囲の子供も同じように思うでしょう。

確かに周りの子供に迷惑をかけることはよくありません。

しかし、周りの子供と常に同じことをしなければならないとなると、個性を潰す可能性が出てきます。

 

よくある話として、田舎では勉強や読書に熱心な子供は周りの子供から奇異な目で見られます。

ただ、そのような子は田舎にあるような農業や町工場などの仕事で生活していくことは難しいタイプでしょう。

いい大学に入って、都会の企業に就職するか研究者になるなど、田舎にない仕事を自分で見つけなければなりませんが、周りに合わせて勉強することをやめてしまっては人生を台無しにしてしまいます。

 

スポーツに長けた子が競技に打ち込むことに対しては何も言われないのに、勉強や芸術に打ち込むことに対してはひがみややっかみがあるのは、田舎に住む大人が田舎でしか生活したことが無く、世の中に対して盲目的であり、その姿を見た子供たちも同じような感覚を持つからにほかなりません。

 

それ故、理想を言ってしまえば勉強や芸術に優れた子供は早いうちから、遅くとも中学入学までに最低でも県庁所在地の中心部に近い学校に入れて田舎を離れるべきですが、親の収入や生活基盤の点でそうもできない家庭が多くあります。

現状では、中学卒業まで田舎にいなければいけない能力のある子どもに対しては、理解のある大人が道を外さないようにアドバイスするしかないのです。

 

大人になってからはどうでしょうか。

大学に入ると大学の偏差値にかかわらず、就職という言葉を常に聞くことになります。

大学は研究者を目指すごく一部の学生を除き、実態としては就職予備校ですのでこれはやむを得ません。

 

しかし、自分はサラリーマンや公務員になることを目指しているのかよく自問自答したほうがいいでしょう。

本当は役者や芸人、ミュージシャン、スポーツ選手などになりたい人も少なくないのではないでしょうか。

それらを職業にして高い給与を得るためには高度な技術が必要なため、自分の努力だけでなく才能も必要ですが、並みかそれ以下の給与でいいのであればハードルは大きく下がります。

バイトしながら芸能活動に打ち込んでいる人もいますし、サッカーでJ3JFLまで見渡すと競技人口は結構います。

 

そのような仕事に憧れがあっても実際に職業とすることができないのは本人の能力だけでなく、勇気がないからです。

大学、とりわけ難関大学に入ると学生の間では有名企業に就職できるかどうかが一種のステータスのようになってしまい、低賃金の仕事に就くことはプライドが許さなくなりがちです。

 

しかし人生は自分のものであって他人のものではありませんし、他人に見てもらうためのものでもありません。

人生に対して満足したと死ぬ時に思えればそれでいいのです。

 

世の中の大半の人が課程や学力の違いこそあれ学校に通い、周囲の人間の影響を受けて大人になっていきますが、世の中の大半の人がたどる人生を自分が希望しているのかどうかよく考えて進路選択しないと、年を取ってから後悔します。

一度きりの人生ですので後悔の無い選択をしましょう。