入試の英語がゴールではない① TOEICに挑戦しよう
中学高校では英語の検定試験と言えば英検が有名ですが、大学入学以降に英検の名前を聞くことはあまりありません。
留学を考えるのであればTOEFL・IELTS、それ以外はTOEICが一般的です。
TOEICとは
TOEICは英検のようにクラス別で試験の内容が異なるというものではなく、受験者全員が同じ試験を受け、正答率によってスコアが決まるという方式です。
相対評価のため、試験が難しく満点取得者が少ない時は1問ミスでも満点になるなど点数とレベルをリンクさせようとする試験になっています。
日本だけでなく世界で行われている試験ですので、TOEICスコアは世界で通用します。
国際的に見て自分の英語力はどの程度なのかを測る尺度としても使えます。
数年前まではリスニングとリーディングだけでしたが、現在ではスピーキングとライティングも実施されています。
ただ、後者は採点にコストがかかるため受験料が高く、ほとんどの受験生は従来通りリスニングとリーディングのみを受験します。
この2つはセットで受験することになっていて、検定料はセットで6500円ほどです。
月1回ペースで、日本各地で実施されているため受験もしやすいです。
スコアについて
リスニング&リーディングの試験はマークシート式で各495点満点の計990点満点でスコアが算出されます。
どの問題が何点といった感じではなく、ミスが何個なら何点といった形で評価されますが、テストごとに難易度と受験者のスコアを相関させているため、対策をせずに何回試験を受け、正答率が毎回異なってもだいたい同じくらいのスコアが出るようになっています。
旧帝大や地方大の医学部程度なら700点くらい取れる人が合格するのではないでしょうか。
東大レベルだと800点くらいほしいところです。
大学生だと800点を越えてくれば留学できるレベル、850点を越えてくると流暢に話せる人と言った感じです。
英検1級を取れる人は900点を超えるでしょう。
就職の際は730点以上だと英語の読み書きができる、860点以上だと英語を使いこなせると見なされますので、大学在学中に730点はクリアしたいところです。
問題内容
TOEICが大学入試と大きく異なる点としては、リーディングの場合時間が足らないことです。
75分で100問解答しなければいけません。
共通テストのリーディングを時間ぎりぎりで終えるようだとTOEICのリーディングは終わりません。
共通テストで10分以上余らせることができないと厳しいでしょう。
またリスニングの音声は1回しか読まれません。
共通テストでは一部の問題で1回しか読まれなくなりましたが、旧センター試験や東大2次試験、定期試験では2回読まれるのが普通ですので、高校生にとっては厳しい内容になっています。
45分で100問分出題されるという点も集中力の観点から大変ハードです。
対策
これといったテクニックはありません。
大学入試の延長と考え、まずは大学入試の英語をしっかりできるようにすることが大切です。
そしてとにかく大量の英文を浴びてスピードについて行く必要があります。
あまりにハードなので、TOEICで800点以上取れれば大学入試や模試の英語でもスコアが大きく伸びるはずです。
大学入試用の英語がつまらない人はTOEICの問題集を解いてみてもいいかもしれません。
そして1回は本番を受けてみましょう。
これが大人の受験する英語の試験かと面食らい、大学入試の英語に身が入るはずです。
前述のとおり大学入試の延長と考えれば、参考書は特段必要ありません。
公式問題集と大学入試のトップレベルの単語帳をやればいいでしょう。
単語帳は「鉄壁」でも十分ですが、同レベルのものをもう1冊こなすと完成度が上がります。
ここでは「データベース5500」を紹介しておきます。
この単語帳はレイアウトがシンプルなので、純粋に単語だけ増強したい人におすすめです。少しアカデミックな単語も入っていますので、大学・社会人英語の入口として適当です。
大学生が使用する単語帳としてはキクタンを挙げておきます。
TOEICの目標スコア別に編纂されているので、語彙力とスコアの目安がわかりやすいです。